Cinema 4DRedshiftテクスチャリング

[Redshift] 透過PNGをRedshiftのマテリアルと組み合わせる方法

3DCGでオブジェクトを作成する際にガラスや金属のマテリアルに透過PNGで作成したロゴや、テクスチャを組み合わせてみたいと考えたことはありませんか?

使用するレンダラーや3DCGソフトウェアによって若干操作は違いますが、基本的にベースのマテリアルを作成した後で合成するテクスチャのアルファチャンネルを分離し、ベースマテリアルと組み合わせることで作成することが出来ます。

Maxonが提供しているRedshiftで作成する方法も同じで、シェーダーグラフを活用することでマテリアルを作ることが出来ます。今回のチュートリアルでは、グラスに透過PNGで作成されたロゴを追加する方法を紹介していきます。

今回使用するプロジェクトでは円柱オブジェクトをベースにサブディビジョンサーフェス(SDS)を加えたグラスをモデリングしました。

グラスとその中にある液体、テーブル部分にそれぞれRedshiftマテリアルを適用させ、シーンの中にHDRIであるDome Lightも適用させています。

筆者と同じプロジェクトで練習してみたいという方はこの記事の一番最後にダウンロードリンクを用意しているので、プロジェクトファイルを入手してください。

ベースのマテリアルを複製する

今回はグラスに使用しているマテリアルの「Glass」をベースに新しくノードを追加して透過PNGを組み合わせていきます。まずベースとなる「Glass」のマテリアルを複製し「Glass-Logo」のように名称変更を行いましょう。

複製した「Glass-Logo」のマテリアルをダブルクリックし、Redshiftシェーダーグラフを開きます。

PNGファイルの追加とノードをカスタマイズする

シェーダーグラフに合成を行うPNGファイルをドラッグ・アンド・ドロップして追加します。

シェーダーグラフの左側にある検索窓から「Material」と検索し、シェーダーグラフに「RS Material」のノードを追加しましょう。

テクスチャのノードを先程追加した「RS Material」の「Base Properties/Diffuse」、「Diffuse Color」に接続します。

次に検索窓から「Color Splitter」と検索してノードを追加し、テクスチャの「Out Color」を「RS Color Splitter」の「Input」へと接続します。

今度は検索窓で「Material Blender」を検索して、ノードに追加します。ベースマテリアルと接続されていた「Output」のノードをRS Material Blenderと接続します。

ベースマテリアルのノードをRS Material Blenderの「Base Material」、「Base Color」に接続します。

画像テクスチャに繋がっているRS MaterialはRS Material Blenderの「Layer 1」の「Layer Color 1」に接続しましょう。

最後はRS Color Splitterの「Out A」をRS Material Blenderの「Layer 1」、「Blend Color 1」へと接続すればマテリアルが完成です。

作成したマテリアルはグラスのオブジェクトに適用させマテリアルを反映させてみましょう。

この状態のままRedshift RenderViewを使ってIPRレンダリングを行ってみた結果がこちら。

無事にガラスのマテリアルとPNGのテクスチャが合成されていますが、テクスチャの サイズなどが正しく反映されていないので、画像テクスチャの微調整を行う必要があります。

テクスチャの微調整

テクスチャの微調整を行う前にRedshift RenderViewをビューポートの横になど配置すると、シェーダーグラフを操作しながらテクスチャの位置などを確認できるので、見える位置に配置することをオススメします。

IPRをオンにしたまま先程作成したマテリアルをダブルクリックして、シェーダーグラフを表示させます。

画像テクスチャのノードを選択して、右側に表示されるオプションから「General」の項目を表示させましょう。

テクスチャを繰り返したくないので「Wrap U/V」のチェックを外し、Remapの中にある「Scale」と「Offset」を使用してテクスチャのスケールと位置を調整すると良いでしょう。

画像ビューアを使って最終レンダリングを行ってみたのが上の画像です。いい感じにテクスチャとガラスのマテリアルが合成できていますね。

今回はガラス(Glass)のプリセットを使用していますが、これを別のプリセットまたはマテリアルに変更したい場合はRS Material Blenderの「Base Color」に接続されているRS Materialの設定を変更することでテクスチャの合成を維持しながらマテリアルを切り替えることが出来ます。

上の画像はBase Colorに接続されているRS Materialのプリセットを「Copper(銅)」にしたものです。テクスチャが問題なく反映されていますね。

テクスチャの色や質感を変更する

透過PNGのテクスチャをそのまま使用する場合は前の項目で紹介したシェーダグラフで問題ありませんが、場合によってはテクスチャの色や質感を金属、ガラスなど別のマテリアルに変更することがあるかもしれません。

その際は画像テクスチャ(Texture)とRS Material Blenderの間に新しく「RS Material」のノードを上の画像のように接続すればRS Materialの設定から色や質感などを上書きすることが出来ます。ロゴのテクスチャを試しに「Preset: Gold」にすると金色のロゴに変えることが出来ました。

今回紹介したシェーダーは簡単に様々のマテリアルに透過PNGを合成ができるので、商品や乗り物などのオブジェクトに追加するデカールを追加してみたいという方はぜひこのチュートリアルを参考にして作ってみてください。

素材のダウンロード

このチュートリアルで使用した素材やプロジェクトファイルは全て上記ボタンからダウンロード可能です。この素材およびプロジェクトファイルは練習用としてご利用いただけます。再配布、販売や商用利用など練習以外の利用は禁止しています。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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