こちらのチュートリアルではBlenderを使ってフォトリアルな高級ボールペンをモデリングしていきます。比較的シンプルで初心者にもおすすめなので、ぜひこのチュートリアル記事に沿って制作してみてください。
今回はメッシュの作成のみなので、下のようなオブジェクトの完成を目指します。一見難しそうに見えますが、基本的に円柱と球体を使用し、面の差し込みや押し出しを使用しているので、慣れれば20分程度で作れると思います。
各ツールの詳細についてはリンクも掲載しているので、気になる方は合わせてチェックしてみてください。
円柱の追加と調整
今回はボールペンを原寸大にしたいので、シーンプロパティの「単位」の項目から「長さ」を「ミリメーター」にします。
「Shift + A」または上部メニューの「追加」、「メッシュ」から「円柱」を選択して、ビューポートに追加します。
左下に表示されるオプションで「頂点:32」、「半径: 4.25mm」、「深度:135mm」にして、回転ツールまたは「 R + Y + 90」でY軸方向に90°回転します。
オブジェクトモードにした後、Y軸を面にした平行投影に切り替えて「ループカット」または「Control + R」で、円柱の中央と両端にループカットを施します。筆者の場合、左側がペン先、右側がクリップ部分となるので、ある程度距離を確保してカットしています。
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ペン先部分
ペン先部分となる円柱の面を選択して、スケールツールまたは「S」キーを使って小さくします。
カメラのビューを縮小した面に近づけます。この際、オブジェクトが下の画像のように正しく表示されない場合は、ビューポート右上のXYZ軸の横にある三角アイコンをクリックして「ビュー」のオプションの「範囲の開始」を「0.001mm」にします。
先端の面が選択されている状態で「面を差し込む(I)」で内側に新しく面を作成し、「押し出し(E)」でペン先の中の部分を作成します。
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クリップ部分
ペン先の反対側にあるクリップ部分に移り、ループカットを使って2つの辺を追加します。
上部6つの面を選択して、「面を差し込む(I)」で内側に小さい面を作成した後は「押し出し(E)」で上方向にジオメトリを作成します。
視点をX軸に切り替えてビューポートの表示を「ワイヤーフレーム」にします。押し出した面の頂点を全て選択して、ビューポート上部のトランスフォームピボットポイントを「アクティブ要素」にし、中央の頂点を選択します。
中央の頂点が最後に選択された状態で「S + Z + 0」で並んでいる頂点のZ軸の位置を整列します。
次に押し出した面の上部を全て選択して、トランスフォームピボットポイントを「中点」にした上で、「S + Y」キーを使って、Y軸方向に縮小します。
ループカットを1つ追加し、カット後に上部の面を全て選択して、「押し出し(E)」でクリップ部分を作成します。
クリップの先端部分の頂点を選択して、移動ツールを使って下のように形を整えます。
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ディテールを加える
ボールペンの周りを走る3つの辺をループ選択(Alt(Option) + 左クリック)で選択し、ベベルツールを使って小さい面を作成します。
続けて「面を差し込む(I)」で内側に面を作成した後は「押し出し(法線方向)」を使って溝を作成します。
クリップ部分の円柱の面を選択して、面を差し込むと押し出しを組み合わせて、ディテールを追加します。
オブジェクトモードに切り替えて、「Shift + A」または上部メニュー「追加」、「メッシュ」から「UV球」を選択して、ペン先のボールになるようにスケールや位置を調整します。
これで、ボールペンのモデリングが完了しました。必要に応じてさらにディテールを追加するなどしてお好みのデザインにすると良いでしょう。次回の記事ではサブディビジョンサーフェスとマテリアルの適用を紹介していきます。
(MIKIO)