Blenderモデリング

[Blender] オブジェクトの表面をなめらかにする3つの方法とは?

Blenderでモデリングしていると、表面がなめらかではないと感じることはありませんか?

下のようなUV球を例にしてみると、縦のセグメントが「68」、リング「68」と分割数の多めなメッシュを作成しても辺(エッジ)が目立っており、なめらかな球体にはなっていません。

このようにBlenderで作成するオブジェクトがなめらかに見えないのは「フラットシェーディング」によるもの。このフラットシェーディングはBlenderの処理を速くするためにデフォルトで適用されている機能なので、オブジェクトをなめらかにさせたい場合は主に3つの方法を使う必要があります。

スムーズシェーディングに切り替える

一番簡単な方法はオブジェクトのシェーディングを「スムーズシェーディング」に切り替える方法になります。

オブジェクトモードにした上で、なめらかにしたいオブジェクトを選択して右クリック「スムーズシェーディング」を選択します。すると下のようにエッジが目立っていた球体の表面がなめらかになりました。

このスムーズシェーディングは1クリックでオブジェクトの表面をなめらかにできるものの、先ほどの球体の周りを見るとまだエッジが目立っていたり、立方体に適用してみると表面が変な感じになってしまうので注意が必要です。

ノーマルの自動スムーズを使用する

前の項目のスムーズシェーディングに加えて、オブジェクトデータプロパティの中にある「ノーマル」の「自動スムーズ」を操作するとスムーズシェーディングで発生したエッジの修正を行えます。

自動スムーズはなめらかにする角度のしきい値で、「90°」にすると90°以下の辺(エッジ)にはスムーズシェーディングが適用されるようになります。

立方体などは基本的に角を目立たせるので、立方体といったオブジェクトには必要ないかもしれませんが、球体や特殊な形のオブジェクトには「スムーズシェーディング」に加えてこの「自動スムーズ」を適用させると良いでしょう。

球体にスムーズシェーディングを適用させた上で、「自動スムーズ」を「0°」にするとエッジが目立つ、フラットシェーディングの状態になります。

そして、自動スムーズの数値を「11°」にすると11°のエッジの部分がなめらかになります。自動スムーズに入力する数値はどの角度でも問題ありませんが、基本的に45°、90°などの角度が多く使われます。

一部の辺(エッジ)をシャープにする

このスムーズシェーディングと自動スムーズはオブジェクト全体に適用されるものですが、一部の辺のみになめらかさを適用させたくない場合は「シャープをマーク」を行うと良いでしょう。

編集モードにおいて辺ツールを使ってシャープにしたい辺を選択し、選択された状態で右クリック「シャープをマーク」をクリックすると、辺が青色に変化します。

オブジェクトモードに切り替えると、スムーズシェーディングが適用されているオブジェクトでも、「シャープをマーク」を適用した辺はくっきりとなっているのがわかります。

シャープをマークを解除する場合は、適用されている辺を選択して右クリック「シャープをクリア」を選択します。

細分化モディファイアーを使う

分割数の少ない球体にスムーズシェーディングを加えてもエッジが目立つ場合は、細分化モディファイアー(Subdivision Surface Modifier)を使います。細分化は別名サブディビジョンサーフェスまたはSDSと呼ばれ、ベースとなる辺を元に辺を細分化するツールです。

SDSについては「SDS(サブディビジョンサーフェス)を使ってなめらかなオブジェクトを作成してみよう」で詳しく紹介しています。こちらはCinema 4Dを使っていますが、SDSはBlenderの細分化とほぼ同じなので概要を一度読んでみると良いかもしれません。

細分化を加えるオブジェクトを選択し、モディファイアープロパティの「モディファイアを追加」から「サブディビジョンサーフェス」を選択します。

カトマルクラーク(Catmull–Clark)」が選択された上で、「ビューポートのレベル数」と「レンダー」の分割数の数を入力します。数値が高いほど分割数が多くなるのでなめらかになりますが、その分レンダリングに時間掛かるので注意が必要です。基本的には「2」または「3」で十分だと思います。

「ビューポートのレベル数」はビューポート上の分割数で「レンダー」ではレンダービューや最終レンダリングに適用される分割数です。モデリングをスピーディーに行うには「ビューポートのレベル数」を「1」など低めにすることをおすすめします。

SDSを加えた球体はスムーズシェーディングの時に比べると外側のエッジがなめらかになり、より球体に近づきました。

モディファイアーが追加されたままでもレンダリングを行うことができますが、形を確定させたい場合は矢印アイコンをクリックして「適用」させると良いかもしれません。

スムーズシェーディングを適用させたり、細分化モディファイアーを適用させるタイミングは好きな時で問題ありませんが、まとめて適用させることはできないので、筆者の場合はオブジェクトを作成するたびにスムーズシェーディングを適用してたりしています。

このスムーズシェーディングや細分化モディファイアはよく使うツールの一つになるので、今回のチュートリアルを参考にして、ぜひプロジェクトに使ってみてください!

 

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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