町並みのシーンなどで道路を作成する際、アスファルトの画像テクスチャを使って作るのが一番楽ですが、よりリアルな感じになるように車両通行帯や道路標識を追加してみたいとは思いませんか?
Poly HavenやambientCGといったウェブサイトでは数多くのテクスチャやマテリアルが用意されていて、道路を作成する際に最適なアスファルトや歩道といった素材が用意されており、マテリアルを平面に適用するだけで簡単に道路を作成することができます。
しかし、これらは海外サイトであることがほとんどであるため、アスファルトはあるけれど道路標識が日本のものではなかったり、テクスチャが物足りないと感じる場合があったりします。
その際はPhotoshopやIllustratorなどを使ってオリジナルなテクスチャを作るのがおすすめです。今回の記事では素材サイトで入手したテクスチャと筆者が作成したテクスチャを組み合わせて、Redshiftを使った道路を作成する方法を紹介します。
こちらは「シェーダーグラフを使ってイメージテクスチャを反映してマテリアルを作成する方法」と「アルファチャンネルを含むテクスチャを適用させる2つの方法とは?」で使用したテクニックの応用なので、まだこれらの記事を読んだことがない方はこちらのチュートリアルに移る前に予め読んでおくと良いかもしれません。
アスファルトのマテリアルを作成する
今回はambientCGの「Asphalt 010」のテクスチャを使って道路のアスファルト部分を作成します。
基本的に「シェーダーグラフを使ってイメージテクスチャを反映してマテリアルを作成する方法」で紹介した方法を使ってRedshiftマテリアルを作成していきます。
マテリアルマネージャからRedshift Materialを選択し、シェーダーグラフを下のようにします。
今回はこの町並みのシーンに使用します。先ほど作成したマテリアルは平面オブジェクトに適用させると良いでしょう。
この状態でレンダリングを行ったものがこちら。アスファルトの感じは出てきましたが、道路標識が無いので物足りない感じがしますね。
道路標識のマテリアルを作成する
PhotoshopまたはIllustratorなどの画像編集ソフトを使って道路標識を作っていきます。
まず、Cinema 4Dで新しく正方形の平面を追加し、道路標識を反映させたい範囲までオブジェクトのスケールを変更します。平面オブジェクトはアスファルトの平面の真上に配置するようにしましょう。
ビューを上面にして、追加した平面の形に沿ってスクリーンショットを撮り、Photoshopなどの画像編集ソフトに読み込みます。
今回は4Kのサイズにしたいのでキャンバスを「4096×4096」にして、先程のスクリーンショットを追加します。
ペンツールやシェイプツールを使って標識を作成していきます。スクリーンショットを見ながらながら建物の位置などを確認すると良いでしょう。
テクスチャはアルファにしたいので、書き出す際は2種類のテクスチャを用意する必要があります。1つ目は左側のような背景が透過されたもの、もう一つは右側の黒い背景を追加したPNG形式の画像です。
マテリアルの適用
作成したテクスチャをCinema 4Dに読み込み、新しくRedshiftマテリアルを作成します。
透過のテクスチャをRS Materialの「Diffuse Color」に接続した後はSpriteノードを追加し、Spriteの「Path」に黒背景のテクスチャを追加します。最終的なノードは下のような感じになります。
後は道路標識として作成した平面に適用すれば完成です。
RedshiftのIPRでレンダリングを行ってみたものが下のような感じになります。アスファルトのテクスチャのみのものと比べると、より道路らしくなりました。
さらにリアルな感じしたいのであればディスプレイスメントや道路標識に傷などを追加すると良いかもしれません。
今回は道路の作成方法を紹介しましたが、このテクニックは表紙やロゴなど透過テクスチャを反映させる際に使えるものなので、今回のチュートリアルを参考に色々作ってみてください。
(MIKIO)