Blenderは他の3DCGソフトウェア同様にユーザーが操作しやすいように、インターフェイスや各種設定を調整することが可能です。
アドオン無しでも様々なツールが用意されているBlenderですが、Cinema 4DやMayaからBlenderに移行した方には独特なUIになっているので、少々使いづらく感じてしまうかもしれません。その際は、「自分好みのワークスペースやテーマに変更してみよう!」の記事で紹介しているように、ビューポートやテーマ、ウィンドウの調整を行うのがベストな方法です。
しかし、Blenderを新バージョンにアップデートすると、これらの設定が全てリセットされてしまい、1から調整し直すのはとても骨が折れる作業です。
上の画像はVer.4.0.2でカスタマイズしたインターフェイスですが、4.2.1 LTSのものにアップデートすると、下のように初期化されているのがわかります。
新バージョンのBlenderに設定等を移行するには「startup.blend」と「userpref.blend」であるスタートアップ、2つのファイルをコピーし、フォルダにペーストするだけで反映できます。
新バージョンのBlenderを開く
2つのファイルを複製する前に、「config」フォルダを作成する必要があるので、Blenderのインストールを実行後に一度新バージョンのBlenderを開きます。
「config」フォルダ
次にBlenderのスタートアップとプリファレンスファイルを格納しているフォルダを開きます。WindowsとmacOSで若干保存先が異なります。
Windows:
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Blender Foundation\Blender\BlenderのVer(例: 4.0)\config
macOS:
Macintosh HD/User/Library/Application Support/Blender/BlenderのVer(例: 4.0)\config
筆者はmacOSの環境なので、こちらの記事ではmacOSでの画面となりますが、Windowsでも基本的に操作は同じとなります。なお、macOSの「ライブラリ」フォルダはデフォルトでは隠しフォルダとなっているので、Finderを開いた状態で、「Option」キーを押し、上部メニューの「移動」の項目にある「ライブラリ」をクリックして表示させてください。
ファイルの複製
今回はVer.4.0からVer.4.2のアップデートを行うので、「4.0」の「config」フォルダの中にある「startup.blend」と「userpref.blend」の2ファイルをコピーし、「4.2/config」のフォルダの中にペーストします。「4.2」のフォルダ内には既に「userpref.blend」がありますが、デフォルトのものなので、上書きしても問題ありません。
両ファイルを格納した後でVer.4.2のBlenderを開くと、4.0と同じインターフェイス、設定が反映されるようになりました。
startup、userprefのファイルは基本的に「config」に格納されているのでいつでも反映できるものの、筆者的にはバックアップとして、クラウドストレージやデスクトップなどconfigフォルダ以外の場所に保存しておくことをおすすめします。
(MIKIO)