Cinema 4DMoGraphエフェクタテクスチャリング

[Cinema 4D] 一つのマテリアルで複数の色を適用させる方法とは?

Cinema 4Dのクローナーは一つのオブジェクトを複製して数を増やすことが出来る便利なMoGraphのツール。点字ブロックのようにシンプルなものであれば一つのマテリアルを反映するだけで問題ありませんが、様々な色のある飴などオブジェクトは同じでも複数の色を適用させたい場合があるかもしれません。

クローナーを編集可能にして、それぞれの色に合わせて作成したマテリアルを適用するというのも一つの手ですが、複製数が50や100など数が多くなってくるとマテリアルを追加するだけでも時間がかかってしまうので、スムーズに作業したいものです。

[Redshift] たった一つのマテリアルだけで、複数の色をランダムに作成する方法」の記事ではRedshiftを使った解決策をご紹介しましたが、この一つのマテリアルに複数の色を追加する方法は、Cinema 4Dの標準またはフィジカルレンダラーを使ったやり方でも実装可能だったりするのです。

Redshiftのものとは方法が違いますが、Cinema 4Dの標準またはフィジカルレンダラーを使ってシーンを作りたい方は、ぜひこちらのチュートリアル記事を参考にして作ってみてください。

マテリアルを作成する

今回のチュートリアルで使用するシーンはこちらのもの。球体をクローナーの中に入れ数を増やし、ランダムエフェクタを使って球体のスケールや回転にランダムさを与えています。

また、このシーンにはダイナミクスを使って球体を床である平面に衝突させ、より自然な感じにして、カメラの被写界深度を加えてフォトリアルな感じにしています。

マテリアルマネージャから新しくマテリアルを作成します。色を後からでも変更できるので、ひとまず今回は「カラー」の項目で赤色に変更し、作成したマテリアルをクローナーにドラッグ・アンド・ドロップしましょう。

この状態でレンダリングを行ったものが上のもの。今回はフィジカルレンダラーを使っています。

マルチシェーダ

Cinema 4Dの標準またはフィジカルレンダラーを使って複数の色のマテリアルを作成するには、マテリアルの「マルチシェーダ(Multi shader)」を使う必要があります。

マテリアルマネージャから先ほど作成したマテリアルをダブルクリックしてマテリアルエディタを表示させ、カラーなどの項目にある「テクスチャ」の三角アイコンをクリックして、「MoGraph」の中にある「マルチシェーダ」を選択します。

すると色が変わるので、「マルチシェーダ」またはサムネイル部分をクリックして、シェーダを表示させます。

マルチシェーダはPhotoshopにあるようなレイヤーのような機能で、複数のテクスチャや色、ノイズなどを追加することが出来ます。シェーダの項目で「テクスチャ」の横にある三角アイコンをクリックして「カラー」を選択します。

サムネイルをクリックしてオブジェクトに反映させる色を指定します。前の画面に戻るには「↑」アイコンをクリックすると良いでしょう。

マルチシェーダのデフォルトでは「テクスチャ1」、「テクスチャ2」が用意されていますが、「追加」をクリックしてより多くの色やテクスチャを追加できます。

一つのマテリアルに複数の色を反映できたものの、今の状態でレンダリングを行うとマルチシェーダで指定した最後の色しか反映されていません。マルチシェーダに加えてランダムエフェクタでの設定を変更する必要があります。

ランダムエフェクタ

ランダムエフェクタは位置やスケール、回転のパラメータのみではなくマルチシェーダを適用したマテリアルを反映できる設定項目があります。

ランダムエフェクタを選択し、「パラメータ」の項目にある「カラーモード」に移動します。

ドロップダウンメニューから「エフェクトカラー」を選択すると、マルチシェーダで指定した複数の色がランダムで表示されるようになりました。

マルチシェーダのランダムを変更するにはランダムををエフェクタの「エフェクタ」の中にある「シード」を変更します。

筆者はダイナミクスを使用しているので色のみが変わりましたが、ダイナミクスを加えていない場合は設定によって位置やスケール、回転も変更されるので注意しましょう。

今回はマルチシェーダを「カラー」の項目に使用しました。「透過」の項目で行うと上のように色とりどりのガラスのマテリアルを作成することが出来ます。シーンやオブジェクトに合わせてマルチシェーダを活用してみてください。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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