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[Blender] 配列したオブジェクトをランダムに配置してみよう!

Blenderで作成したメッシュをクローンのように複製するには「配列(Array)」モディファイアーを使用するのですが、デフォルトのパラメータだけだと基本的に直線上でしか複製できず、「もう少しランダムに出来ないのか・・?」と考える方もいるかもしれません。

Cinema 4Dではクローナーランダムエフェクタを組み合わせて出来ると以前紹介しましたが、Blenderでもいくつかのステップを踏む必要はあるものの、「配列」モディファイアーと「ランダムトランスフォーム」のツールを使うことで、同じ様に複製したオブジェクトの位置や回転、スケールをランダムに設定することが可能です。

オブジェクトを複製する

今回は下の円形オブジェクトをクローンして、ランダムに配置していきます。オブジェクトはシンプルに「円」のメッシュに面を追加し、厚みを加えるソリッドモディファイアーを適用後、サブディビジョンサーフェスモディファイアーを反映しています。

ベースのメッシュが完了したら、オブジェクトを選択して「配列」モディファイアーを適用します。今回は20個複製したいので、先に「数:10」、「係数 X: 1.10」のモディファイアーを追加し、さらに「数: 2」、「係数 Z: 2.0」の2つの配列モディファイアーを反映しています。

オブジェクトの複製を完了したら、オブジェクトモードに切り替えて2つの配列モディファイアーの三角アイコンをクリックし、「適用」します。

適用したメッシュは一つのオブジェクトとして変換されるので、それぞれの円形を選択できるように「編集モード」に切り替えて、頂点、辺、面選択のいずれかのモードで「A」キーを押して全て選択します。

次に「P」キーまたは上部メニュー「メッシュ」、「分離」の中にある「構造的に分離したパーツで」をクリックして、複製されたオブジェクトを別オブジェクトとして変換します。

分離したオブジェクトは「円.002」のようにアウトライナーに表示されるようになります。

それぞれのオブジェクトは現時点でベースのメッシュがあった位置に原点が設定されているので、それぞれのオブジェクトの中心に原点が来るようにしましょう。

全てのオブジェクトが選択されている状態で、オブジェクトモードの上部メニュー「オブジェクト」、「原点を設定」の「ジオメトリを原点へ移動」を選択して、オブジェクトの原点と位置を一度リセットします。

原点を調整したオブジェクトは上のように、重なった状態になります。また、複製したオブジェクトの位置を維持したい場合は「原点をジオメトリに移動」を選択してください。

ランダムトランスフォームを適用する

複製したオブジェクトが選択されている状態で、オブジェクトモードの上部メニュー、「オブジェクト」の「トランスフォーム」、「ランダムトランスフォーム」をクリックします。

左下のプロパティから位置や回転、スケールのパラメータを変更して、オブジェクトのランダムさを調整します。

デフォルトでは「位置をランダムに」、「回転をランダムに」、「スケールをランダムに」のオプションが有効になっていますが、無効化にすることで回転と位置はランダムにして、スケールは変更しないようにすることも可能です。

ランダムシード」ではオブジェクトのランダムさの調整が行なえます。オブジェクトが重なっていたり、位置や回転がイメージと違う場合は「ランダムシード」の数値を変更することで、オブジェクトの位置や回転が変わります。理想のランダムさになるまで調整してみてください。

ある程度良さそうな感じを見つけたら、ビューポートのをクリックしてランダムトランスフォームを確定します。必要に応じてオブジェクトを動かすなどして微調整すると良いでしょう。

配列モディファイアーとランダムトランスフォームを使ってレンダリングしたものが上の画像です。オブジェクトを個別に配置するよりかはだいぶ楽になるので、ぜひ活用してみてください。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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