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[Blender] 下絵を使ってカーブを作成してみよう!

ワイングラスなどをモデリングする際、実物を見ながらモデリングをするのも一つの手ですが、下絵を元に形をトレースしてモデリングするとよりリアルになるので、自動車やスマートフォンなど現実にあるオブジェクトを再現する際などにもおすすめです。

Be CG Artist!ではスプラインであるカーブの基本的な使い方下絵である「背景」の追加方法などを紹介しましたが、今回はその2つの使った応用編でワイングラスの形を作成していきます。

こちらの記事でも基本操作を説明していきますが、別の記事でより詳しく紹介しているので、気になる方は「カーブを使って曲線のオブジェクトを作成してみよう」と「モデリング時に役立つ背景の表示方法とは?」を合わせて読んでみてください。

下絵の追加

Blenderの「オブジェクトモード」にした上で、XYZ軸のいずれかの平行投影にし、「Shift + A」または上部メニューバーの「追加」から「画像」の中にある「背景」をクリックして、下絵となる画像を選択します。今回もUnsplashのワイングラスの写真を使っていきます。

追加後は背景オブジェクトを選択し、プロパティの「データ」タブの中にある「不透明度」を50%である「0.500」にします。

最後に背景オブジェクトが操作できなくなるように、アウトライナーのフィルターを開き、「選択可能」をクリックして、オプションを表示させます。

最後に背景オブジェクトの「選択を無効」アイコンをクリックして、ビューポート上で選択不可にします。

デフォルトカーブの追加

「Shift + A」または上部メニュー「追加」の「カーブ」の中にある「ベジエ」を選択します。

「編集モード」に切り替え、「A」キーを使ってスプラインを選択します。

続けて「X」キーで「頂点」をクリックして、デフォルトで作成されたカーブを削除しましょう。

スプラインの作成

「ベジエカーブ」が選択されている状態で左のツールバーにある「カーブペン」を使ってスプラインを作成していきます。曲線は後からでも調整できるので、ひとまず直線でざっくりと下絵に沿ってスプラインを作成していきましょう。

まず、グラスの外側を作成していきます。下絵の写真はやや水平ではないため、下の「フット」の部分などはざっくりで大丈夫です。

次にグラスの内側である「ボウル」の部分にもスプラインを追加していきます。スプラインの最初の点を選択し、「カーブペン」を使って新しく点を追加していきます。

ボウルの内側を作成するため、続けて点を追加していきましょう。手に取る「ステム」のあたりまで外側の点とほぼ同じ位置に点を作成すると良いでしょう。

今回ワイングラスの片面だけにスプラインを作成する理由としては、後にスピンツールを適用するため。スピンツールが上手く作用するように、中心にある全ての点が「Y(またはX):0m」になるように調整します。

スプラインのカーブを調整する

現在の状態だとグラスが角ばっている状態なので、滑らかにしていくのですが、滑らかにする方法として、直線のスプラインをベジエカーブに変換するまたはメッシュにした後でサブディビジョンサーフェス(SDS)を適用する方法があります。

筆者的にはSDSを適用するのが一番楽なのですが、ベジエカーブに変換したい場合は「A」キーで全て選択、または滑らかにしたい点を選択し、上部メニュー「制御点」の「ハンドルタイプ設定」で「自動」をクリックします。

するとスプラインが滑らかになるので、ベジェ曲線ハンドルを使って、カーブの滑らかさを調整します。

ハンドルを調整するには調整する点を選択し、その後で左右に表示されている点を選択し、「移動(G)」でハンドルを動かすと良いでしょう。

なお、「ハンドルタイプ設定: 自動」にした場合、左右のベジェ曲線ハンドルが連動している状態となるので、個別に動かしたい場合は、点を選択して「ハンドルタイプ設定: フリー」にします。

スプラインの一部の点をベジェ曲線にして調整したものがこちら。だいぶ下絵のワイングラスの形に近づきました。

次回の記事では作成したスプラインにスピンツールを適用してワイングラスを完成させるチュートリアルを紹介していきます。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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