Cinema 4Dカメラ

[Cinema 4D] カメラオブジェクトを使ってレンズやカメラアングルを確定してみよう!

3DCGで作成した世界(ワールド)で視点を変える時は主にデフォルトカメラを使って動かしていきます

Cinema 4Dで操作する場合は「1」、「2」、「3」キーとマウスを使ってビューポートのカメラアングルや位置を変更できるようになります。

Cinema 4Dにおけるカメラビューの操作方法については「Cinema 4Dでオブジェクトの追加とカメラビューの移動をマスターしよう!」の記事で詳しく紹介しているので、デフォルトカメラの操作に慣れたい方は合わせて読んでおきましょう。

デフォルトカメラを使用したビューでレンダリングをもちろん行うことができますが、モデリングしているオブジェクトによってはフレームに収まりきらなかったり、アングルは確定したいけれど、オブジェクトやライトを適宜調整する場合には不便です

そんな時に役立つのが「カメラオブジェクト(Camera object)」です。カメラオブジェクトはCinema 4Dに搭載されている標準ツールの1つで、カメラオブジェクトを活用することで写真や映像撮影で使われるようなカメラを再現することができます

カメラオブジェクトの追加

今回も「 空とフィジカルスカイを使って、シーン全体に明かりを照らしてみよう!」の記事で使用したロケットを使って説明していきます。

筆者はこのロケットをローアングルから見上げるような形でレンダリングがしたいのですが、標準のカメラビューであるデフォルトカメラを使用したままだとロケットの先端やクレーンの部分が収まりません

そこで上部ツールバーにあるカメラアイコンをクリックして「カメラオブジェクト」を追加しましょう。

カメラオブジェクトを追加しても一見変化したようには見えませんが、ビューポートには緑色の枠線がつくようになります。カメラビューをズームアウトしていくとプロジェクトの中にフィルムカメラの形をしたオブジェクトが追加されています

カメラオブジェクト(①)から広がる長方形(②)はそのカメラから見えるアングルの範囲になります。カメラオブジェクトを初めて追加した場合はデフォルトカメラのアングルや画角をそのまま反映されますが、属性マネージャの設定画面から細かく設定していきます

カメラオブジェクトの有効化

カメラオブジェクトを追加した場合、「デフォルトカメラ」と「カメラ」とビューポートに2つのカメラがある状態になります。

カメラオブジェクトは上の写真のように「カメラが配置されてある」事が確認できますが、デフォルトカメラはそれがありません。

「1、2、3キー」を使ってカメラを動かす操作はカメラオブジェクト、デフォルトカメラとも共通なのでモデリングなどをしているうちに「どっちのカメラなのだろうか?」と迷ってしまう可能性があるので注意が必要です。

デフォルトカメラとカメラオブジェクトが見ているカメラアングルを切り替えるには、オブジェクトマネージャに表示されているカメラの四角いアイコンをクリックします

四角いアイコンをクリックして、中心に白いドット(点)が現れればカメラオブジェクトが有効化されビューポートがそのカメラオブジェクトのアングルに切り替わります

カメラオブジェクトは複数追加することが可能なので、クローズアップやワイドショットなどカメラを配置し、切り替えるようにすると良いかもしれません。

カメラオブジェクトの設定

カメラオブジェクトはCinema 4Dには標準とフィジカルレンダラーの2つが用意されていますが、使用するレンダラーによって被写界深度など使えるツールが変わってきます

フィジカルレンダラーを使ったカメラの設定は長くなりそうなのでまた別の機会にて紹介するつもりですが、こちらの項目では標準とフィジカルレンダラーで使用できるいくつかの設定を見ていきましょう

オブジェクト

カメラオブジェクトを選択して属性マネージャ内の「オブジェクト」の項目ではレンズの焦点距離やセンサーサイズなどを指定することができます。デフォルトでは焦点距離/センサーサイズが「36」になっています。

右側にあるドロップダウンメニューからプリセットを選択するのも可能ですが、一覧にない特定のレンズを再現したい場合は数値を入力すると良いでしょう。

上の画像はデフォルトの設定である「焦点距離:36mm」でレンダリングした場合。この設定だとロケットの一部しか見えません。

しかし、同じアングルで「焦点距離」を「14mm」にしてみるとロケット先端部分から発射台まで全て収まるようになり、よりダイナミックな感じになりました。

焦点距離やセンサーサイズの変更については一眼レフと同じ感覚で設定を行えば問題ありませんが、写真撮影に慣れていない場合はセンサーサイズは「36(35mmフォト)」のままにした上で、広角の場合は24mmより下の数値(18mmなど)を、望遠は50mmより上の数値(100mmなど)を設定すると良いでしょう

X/Y方向のフィルムオフセット」ではカメラオブジェクトの位置は動かずフレームのXY方向の移動が出来るものです。

カスタム色温度(K)」はカメラ側でのホワイトバランスの設定が行なえます。基本的に操作する必要は無いとは思いますが、フィジカルスカイで作成した夕日をより赤くしたい場合などは5600K以上の数値を入力すると良いでしょう

今回の記事では紹介しきれなかったですが、カメラオブジェクトとフィジカルレンダラーを組み合わせればボケ味の効いたシーンをレンダリングすることができます。この方法についてはまた別の機会にて詳しく紹介していきます。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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