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[Blender] アウトライナーとコレクションを活用してオブジェクトを整理する方法とは?

3DCGモデリングでは立方体や円柱など数多くのメッシュを組み合わせて一つのオブジェクトを作成していくのですが、腕時計など精巧なものや街並みなど大規模なシーンを作成するとなると、オブジェクトの数が多くなるのでパソコンのファイルシステムと同じように名称を変更したり、フォルダに格納するのが望ましいです。

3DCGソフトウェアによって名称や若干の機能が異なるものの、PhotoshopやAfter Effectsで利用できるようなレイヤーやグループの機能はどのソフトウェアにも用意されており、Blenderでは「コレクション(Collection)」という機能が利用できます。

このコレクションはビューポートの右上にあるアウトライナー(Outliner)にあるもので、オブジェクトの名称変更やカメラ、ライト、メッシュなどのオブジェクトをグループまたはフォルダ機能のあるコレクションに格納できるものです。

コレクションの構造

Blenderを開くとデフォルトで「シーンコレクション」が作成されており、その中に「Collection」、そして更にその中にはCamera(カメラ)、Cube(立方体)、Light(ライト)のオブジェクトが格納されています。

Blenderでは一つのプロジェクトにつき、一つの「シーンコレクション」が作成できます。このシーンコレクションは親フォルダのようなもので、この中にオブジェクトを格納したり、子フォルダのように複数のコレクションを作成できます。

上のCinema 4Dの場合で比較してみると、オブジェクトマネージャでの操作と似ているのがわかります。こちらはヌルオブジェクトを活用する必要がありますが、ほぼ同じように操作できるようになっています。

オブジェクトの整理については特にルールは無いので、シーンの状態やユーザーが使いやすいようにカスタマイズしても問題ありませんが、筆者の場合は「ボタン」、「ボディ」、「基盤」のようにパーツごとにコレクションを作成しオブジェクトを格納しています。

コレクションの作成、削除と名称変更

Blenderを開くとデフォルトでカメラ、立方体とライトが追加されているコレクションが作成されているので、これらのオブジェクトを元にシーンを作成することも可能ですが、必要ない場合はコレクションを選択して右クリック「階層を削除」で削除すると良いでしょう。

「階層を削除」では選択したコレクションの中にある全てのオブジェクトが削除され、ビューポートにも表示されなくなります。

コレクションの中にあるオブジェクトは削除せず、コレクションのみを削除したい場合は右クリック「削除」またはショートカット「X」キーを使います。

コレクションは削除されますが、コレクションの中にあるオブジェクトは「シーンコレクション」の中に移動され、ビューポート上に残ります。

新しくコレクションを作成する場合はアウトライナーの右上にある「新規コレクション」アイコンをクリックするとアウトライナーに追加されます。

コレクションやオブジェクトの名称を変更するには、オブジェクトをダブルクリックして名称変更すると良いでしょう。

オブジェクトの移動と子コレクションの作成

シーンコレクションは基本的に一つまでになりますが、その中にあるコレクションは特に制限なく作成できる他、コレクションの中にコレクションを作成する「子コレクション」、さらにその中にある「孫コレクション」のように作成することもできます。

子要素を作成するには中に作成したいコレクションを選択し、「新規コレクション」アイコンをクリックするだけです。

上の例では「親」である「Collection 1」の中に「子」である「Collection 1 1」、そして「孫」である「Collection 1 1 1」を作成したものです。

ライトやカメラ、メッシュなどのオブジェクトはドラッグ・アンド・ドロップして好きなコレクションに移動できます。

アウトライナーでの操作

コレクションの横にある三角アイコンをクリックすると、展開されているオブジェクトが小さく収まります。

コレクションの横には格納されているオブジェクトの種類のアイコンと数字が現れるので、コレクションに何が入っているのかがわかるようになっています。

コレクションは削除したくないけれど、ビューポートから非表示にしたい場合はコレクションの右側にあるチェックボックスをクリックします。

チェックを入れることでビューポート、レンダリングの両方でも非表示になりますが、ビューポート上では表示してレンダリングでは非表示に似したい場合などはチェックボックスの横にある目とカメラのアイコンをクリックします。

上の画像を例にしてみると円柱はビューポート上で非表示、立方体はレンダリングでは非表示の設定になっています。

アウトライナーはこの他にも検索機能があるので、オブジェクトが多いプロジェクトなどには検索を使ってオブジェクトを見つけるというのも良いかもしれません。

アウトライナーとコレクションはシーンを作成する際には絶対使うだけではなく、オブジェクトを整理するには必要不可欠なツールなので、ぜひ活用してみてください。

(MIKIO)

mikio

コマーシャルを中心に企画から撮影、編集などの映像制作に10年携わる。最近3DCG制作にも興味を持ち始め、学んだことを備忘録として残したり、独学で3DCGを学びたい初心者にもわかるようにbe CG Artist!では3DCG制作で役に立つチュートリアルを紹介していきます。

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