Cinema 4Dで作業を行っているとソフトウェアが強制終了(クラッシュ)してしまい、数時間または数日取り掛かっていたプロジェクトを最悪失ってしまう可能性があります。
3DCGソフトウェアのみならず、映像制作やドキュメントを作成している時はこのような事態に備えられるように、適度な保存とバックアップが必要になります。
Cinema 4Dがクラッシュするタイミングはポリゴンがかなり多いメッシュをモデリングしている場合や、クローナーなどのMoGraphを使用している時、レンダリングしている時など様々。
筆者も車のモデリングを行っていた際に突然ソフトウェアがクラッシュしてしまった経験があります。その時はSDS(サブディビジョン・サーフェス)を使った状態でカットを行っていたのですが、クラッシュしたことによって4時間弱の作業が無駄になってしまいました。
このような阿鼻叫喚の事態を防ぐためにも、プロジェクトを適度に保存したり、自動保存やバックアップのツールを使うことをオススメします。今回の記事では、そんなCinema 4Dにおける設定方法を見ていきましょう。
増分を保存(Save Incremental)
プロジェクトのモデリングがある程度完成し、マテリアルを適用する前やMoGraphで複雑な作業を行う前など、特定のタイミングでプロジェクトを個別に保存する方法です。
上部メニューの「ファイル」から「増分を保存」をクリックすると、プロジェクトが保存されている同じディレクトリに「ファイル-0001」のファイルが作成されるようになります。
Cinema 4Dでは「増分を保存」をクリックした時点で最新版のプロジェクトファイルが作成され、表示されます。こちらの方法は自分の好きなタイミングで異なるバージョンのプロジェクトファイルを保存できるため、容量の節約にもなるのでオススメです。
自動保存(Auto-Save)
Premiere Proなどと同じように作業中のプロジェクトを指定した時間の間隔で自動保存してくれる機能です。
Cinema 4Dの環境設定を開き、「ファイル」の項目にある「自動保存」の項目から「保存」のチェックを入れると自動保存が行われるようになります。
「間隔(分)」はプロジェクトを自動保存する時間の設定で、「保存履歴数」は自動保存を行うプロジェクトファイルの上限です。上限を超えると古いファイルは自動で削除されます。
ちなみに自動保存されたものはプロジェクトファイルが保存されているディレクトリ内にある「バックアップ」の項目から確認できます。
バックアップファイルは特徴的なファイル形式になっているように見えますが、バックアップファイルから復旧する場合は@に続く数字(日時)を削除すれば「.c4d」の拡張子になるので、開けるようになります。
バックアップ数(Backup Copies)
プロジェクトを保存する度にバックアップファイルを作成します。デフォルトでは「バックアップ数:0」になっていますが、この数字を「2」などにすると、保存する際に最大2個のプロジェクトのバックアップが作成されます。
プロジェクトと同じディレクトリに保存され、バックアップファイルは「.bak」の拡張子が追加されます。バックアップファイルの保存が上限に達した場合、古いバックアップファイルは新しいバックアップファイルに上書きされます。
なお、「.bak」ファイルはそのままCinema 4Dに読み込むことができますが、保存する場合はファイル名を指定して新しく保存する必要があります。
クラウドに保存するのも一つの方法
上の3つの方法に加えて、最新版のプロジェクトファイルをGoogle Driveなどのクラウドサービスにアップロードするというのもオススメの方法の一つです。
バックアップを作成できるだけではなく、別のマシンでプロジェクトを開く必要がある場合などにも便利なので、合わせて使ってみると良いかもしれません。
どの方法を選んでも基本的に設定が行われていれば、Cinema 4Dがクラッシュした時でもプロジェクトのリカバリが出来ると思います。
筆者の場合は自動保存とクラウドへの保存で制作を行っていますが、ひとまず色々試してみて、自分にあったバックアップ方法を見つけてみてくださいね!
(MIKIO)