立体的なタイトルはコンテンツによってはカッコよさやインパクトを与えることが出来ます。
Adobe IllustratorやFinal Cut Proなどの編集アプリでは文字を立体的に出来るツールが用意されていますが、Cinema 4Dのような3DCGソフトウェアを使えば、動きを加えたり、様々なエフェクトを追加することも出来ます。
Cinema 4Dでテキストを追加する場合は立方体や球体などオブジェクトを追加する方法とは違い、主にテキストスプライン(Spline text)またはMoTextを活用していきます。
テキストスプラインとMoTextの基本的な操作は同じであるものの、テキストスプラインは文字列をまとめて調整するのに対し、MoTextでは各文字にエフェクトやアニメーションを加えることが出来る、複雑な演出に適しています。
MoTextは元々上位モデルのCinema 4D BroadcastまたはStudioに搭載された機能でしたが、サブスクリプション型のCinema 4D R21に全てのラインナップが統合されたことにより、標準ツールとなりました。
今回の記事では初めてCinema 4Dにテキストを追加してみたい!という方に基本かつ一番簡単なテキストスプライン(Spline text)を使った方法を紹介したいと思います。
テキストスプライン
Cinema 4Dでは球体などの立方体を使ったモデリングの他にもパスを使用したスプライン(Spline)が用意されており、スイープなどのジェネレーターと組み合わせることで複雑なモデリングを作成することが出来ます。
長方形や円形といった図形のスプラインのみならず、テキストスプラインも用意されてあることから、立体的なタイトルなどを簡単に作成することも可能です。
テキストスプラインを追加する
テキストスプラインは上部ツールバーに表示されているスプラインペンを長めにクリックすると一覧が現れるので、「テキスト」を選択します。
オブジェクトマネージャには「テキスト」が追加され、ビューポートには「Cinema 4D」も文字が自動で表示されます。
文字のカスタマイズ
オブジェクトマネージャの「テキスト」を選択すると属性マネージャの項目から文字列やフォントなどの調整が行えるようになります。
「テキスト」の項目では表示させたい文字列を入力します。文字を入力してもリアルタイムでは反映されないので、入力後にビューポートなどをクリックして反映させるようにしましょう。
「フォント」ではフォントやボールドなどの書式設定を行うことが出来ます。必要に応じて「行そろえ」を使って行の位置を変更してください。
「行の高さ」、「水平間隔」、「垂直間隔」を使って文字サイズや行の高さなどを調整できます。なお文字サイズについてはスケールを使って調整することも可能です。
文字を立体的にする
スプラインのままだと立体的になってないので、「押し出し」のジェネレーターを追加して3DCGのテキストにしていきましょう。
上部ツールバーの押し出しアイコンをクリックし、オブジェクトマネージャのテキストを「押し出し」の中に格納するとテキストが立体的に変化します。
押し出された部分のサイズを変更するには「押し出し」を選択して、属性マネージャの「オブジェクト」内にある「オフセット」からサイズを調整します。
「分割数」は押し出された方向の分割数を設定します。テキストを立体的にするだけなら「分割数:1」でも問題ありませんが、ポリゴンの微調整などが必要な場合は必要に応じて分割数を増やすと良いかもしれません。
「キャップ」の項目では各文字のベベルを設定できます。「開始端/終了端」にチェックを入れることでベベルを適用させる面を選択できます。
「ベベル形状」ではベベルの形を選べます。「サイズ」を調整して形を整えたり、「分割数」を増やすことでベベルをより滑らかにできます。
色を加える、編集可能にする
テキストに文字を加えるにはマテリアルマネージャをダブルクリックまたは「作成」、「新規デフォルトマテリアル」を追加して、マテリアルエディタの「カラー」から色を指定し、「押し出し」にドラッグ&ドロップすれば反映されます。
また、ポリゴンの調整などさらにモデリングが必要な場合は、テキストの文字列やフォントなどが確定した後で編集可能にして、調整を行ってください。
3Dテキストは映像や写真と合成したり、アニメーションにして見栄えのするタイトルを作成してみるのも良いかもしれません。Cinema 4Dでよく使うツールのひとつなので、色々作って慣れてみてください!
(MIKIO)